• 2020年9月23日

ICTを活用した「コロナ禍における新たな見守り」と
「支援者を助ける環境づくり」に関する実証実験を開始
~富山県黒部市、実証規模の拡大へ~

株式会社日新システムズ(代表取締役社長:竹内嘉一 以下、日新システムズ)は、スマートフォンなどICT機器の利用が難しい後期高齢者向けに簡単な操作で地域とつながる端末を開発・利活用し、11月から社会福祉法人黒部市社会福祉協議会(会長:松井敏昭 以下、黒部市社協)と共同で実証実験を開始します。黒部市在住の支援者200人を対象に地域の実態調査と支援ニーズを把握するために端末を利用し、日々の支援活動の負荷軽減、見守りの効率化について検証を進めます。

実証で利用する端末は専用のカードをかざすだけで利用者の健康状態を発信でき、カードの利用が一定期間ない場合は支援者のPC、携帯電話などに通知して訪問や声掛けをうながす機能を備えています。買い物やタクシーの配車、遠方の家族へ通知が届き、ごみの日の案内や災害の注意喚起を音声で伝えることもできます。

昨年10月に実施した黒部市実証では在宅高齢者40世帯が端末を利用し、支援者の94%が「支援活動の手間や負荷の軽減につながる」と回答しました。地域は支援者の担い手不足が大きな課題であり、さらにコロナ禍で訪問や「つどいの場」を作れず非接触型の新たな見守りの構築に迫られ、高齢者の困りごとに気づいてあげられる新たなしくみが求められています。
日新システムズと黒部市社協は黒部市内で行われている包括的な見守り体制「くろべネット」事業(*1)におけるICT利活用に関する研究協定を新たに2020年8月に締結し、ICTを活用した「支援者が支援しやすい環境づくり」を推進します。

*1「くろべネット」事業:黒部市社会福祉協議会が取り組む、誰もが安心して暮らせる包括的な見守り支援体制

■ 黒部市実証実験の体制について

黒部市社協、黒部市民生委員児童委員協議会、富山国際大学(地域交流センター)村上満研究室は3者の共同研究協定を結び「支援者が支援しやすい環境づくり」に重点を置き研究を進めます。

■ 実証で利用する端末について

<特長>

  • 開発した端末は固定電話ほどの大きさで、大きなボタン、非接触カード読み取り機、スピーカーと音量調節ダイヤルで構成されます。IT機器に不慣れな人でも直感的に使うことができます。
  • インターネット利用などの契約が不要で、電源をつなぐだけで利用できます。
  • 高齢者が自分の元気を知らせる「元気だよ」カード、困りごとには「社協」カード、タクシーを呼びたいときは「移動案内」カード、買い物をしたい場合「宅配」カードをそれぞれ使います。
  • カードをかざせば、連携したサービス(例えば社会福祉協議会、タクシー会社、生活協同組合)に連絡が行き、担当者から自宅の固定電話または携帯電話に電話がかかってくるしくみです。
端末の外観および各種対応カード
利用イメージ

■ 株式会社日新システムズについて

日新電機株式会社(東証1部上場)の全額出資子会社である日新システムズは、これまで組込みシステム開発で培った機器制御技術とネットワーク技術を土台に、エネルギーをはじめとする様々な分野において、価値あるスマート社会を実現していくことで新しい未来をみなさまと共に創り続ける企業です。
日新システムズのホームページ https://www.co-nss.co.jp/

■ 社会福祉法人黒部市社会福祉協議会について

黒部市社会福祉協議会は地域福祉の推進を図る中核的団体として、黒部市における住民組織と公私の社会福祉事業関係者等により構成され、住民主体の理念に基づき、地域の福祉課題の解決に取り組み、「誰もが安心して暮らせるやさしい福祉のまちづくり」の推進を経営理念に、住民の福祉活動の組織化、社会福祉を目的とする事業の連絡調整および事業の企画・実施などを行う公共性と自主性を有する民間組織です。
黒部市社会福祉協議会のホームページ https://www.kurobesw.com/

■ 本件に関するお問い合わせ

株式会社日新システムズ
京都市下京区堀川通綾小路下ル綾堀川町293-1 堀川通四条ビル
TEL:075-344-7977
https://co-nss.lmsg.jp/form/10517/44sSXkXi