実機によるテスト実施は場所・時間・労力に課題あり
複数のコントローラを集約することでテスト環境を簡単に早く構築

PLCなどのコントローラのテストを行う場合、センサや端末数が多いほどテストを実施するために必要な事前準備や時間、労力が指数的に増加します。
またコントローラを実機でテストする場合、コントローラと接続される機器の準備や場所の確保、設定、複数コントローラの操作など手作業で行うことは、テスト効率とテスト結果に大きな影響を及ぼします。
当社はコントローラおよび各種センサまで模擬化や仮想化することで効率的にテスト環境を構築し、お客様の抱える課題に沿った解決方法を提供します。

開発現場が抱える課題

大規模なシステムになるほど、機器構成が複雑化します。
また、高価なコントローラを複数準備することが難しく、現場で以下のような課題が発生しています。

  • システム規模が大きく、テストするための多数の機材を準備できない、また設置場所も確保できない
  • テスト中の機器故障が怖い
  • 多くのコントローラを操作する必要があるため、設定を変更する時間が負担となる
  • 実際に動作させるテスト対象サーバのハードウェアスペックが不明であるため、さまざまなハードウェア環境で動作確認が必要
  • コントローラの操作タイミングがずれることで正確なテストの結果が得られないため、手作業でテスト実施することは難しい

コントローラ装置の模擬化で課題解決へアプローチ
手作業からの脱却!テスト実施の効率化、テスト結果の正確性が向上

さまざまなコントローラを1台のPCに集約して模擬化・仮想化することでテスト効率が飛躍的に向上します。

  • コントローラの実機を準備する必要がなくなりテスト環境の構築が容易になる
  • 管理サーバから各模擬装置に対して設定値の一斉ダウンロードが可能なため、
    模擬装置を複数台使用する場合も装置情報を簡単に管理サーバで設定することができる
  • 模擬装置から各種コマンドが的確なタイミングで発行可能になり、手作業でできなかったさまざまなテストを網羅できる
コントローラおよび接続されている多種多様な機器
(接点、アナログ、パルス機器等)まで
全てを模擬化
することで、テスト環境構築を容易に早く実現可能

仮想化技術の活用で課題解決へアプローチ
テスト実施場所や機材破損の不安解消

仮想化技術を活用することで、システムのテスト環境構築におけるコントローラの準備や場所の確保ができないといった課題を解決します。

  • 物理ハードウェアを設置する場所を省スペース化
  • 仮想マシンであれば破損してもバックアップやスナップショットから復元可能なため機器故障の心配なし
  • CPU・メモリ・ディスクなどの拡張をパラメータの設定で実現可能

課題に沿った仮想マシンを選定

物理的なマシンを仮想化した仮想マシンにはいくつか種類があります。
それぞれの特性を活かしたものを利用することで効果を発揮します。
当社は、お客様の課題に沿った仮想マシンの選定の提案や構築をお手伝いします。

ホスト型

サーバPCで稼働しているホストOSに土台となる仮想化ソフトウェアをインストールし、仮想化ソフトウェア上で仮想マシンを稼働させる方法です。

メリット

  • 仮想環境が構築しやすく、仮想マシンのコピーが可能

デメリット

  • 他の仮想マシンに比べて動作が遅い

活用例

  • 開発環境としての活用、単体テスト等

ハイパーバイザー型

ホスト型とは違い、仮想ソフトウェア(ハイパーバイザー)上で複数のゲストOSを稼働させる方法です。

メリット

  • ホストOSが不要で、リソース効率が良い

デメリット

  • 仮想環境を統合管理するツールが少ない

活用例

  • 大規模制御システムの仮想化、管理マシン(サーバ)の集積化

コンテナ型

ホスト上に仮想ソフトウェアを導入し、仮想化したアプリケーション実行環境(コンテナ)を稼働させる方法です。

メリット

  • CPUやメモリ負荷が小さい、複製が容易

デメリット

  • OSは他のコンテナやアプリケーションと共有されており、個別に変更できない

活用例

  • Webサイトなどの高レスポンスを求められるアプリケーション開発等