Wi-SUN FANのあらゆる質問にお答えします

Wi-SUN FANに関する基本的な質問から、当社が提供する製品に関する技術的な質問の回答をまとめています。
その他、何でもご質問やご相談がございましたら、Wi-SUN FANに関するお問い合わせよりお気軽にお問い合わせください。

Wi-SUN FAN に関する技術的な質問について

Q:同一のPAN内に存在する全てのノードに対して、データを一括で配信することは可能ですか?
(例えば、IPv6のマルチキャストアドレスを使用したデータの送受信など)

マルチキャストアドレスを利用したデータ送信に対応しています。udps コマンドを用いて、送信先アドレスにマルチキャストアドレスを登録していただければ、マルチキャストでのデータ送信を行うことが可能となります。

Q:rplsrコマンドのlifetimeの値は何を意味していますか?
この値を見て、Wi-SUN FANのネットワーク接続状況を確認することは可能ですか?

rplsrコマンドのlifetime は、最後にそのノードとの通信が成立したタイミングで7,200秒の初期値にリセットされます。
通常、Wi-SUN FANの端末は60秒に1度ネットワーク情報のやり取りを行うので、この値が7,140以下になっていると、少なくとも1度はネットワーク情報のやり取りに失敗したと判断することが可能です。

1度のネットワーク情報のやり取りの失敗だけであれば、たまたまそのタイミングで他のノイズが発生していた場合も考えられますので、例えば3回連続でネットワーク情報のやり取りに失敗した場合、lifetimeの値が7,020以下になっていれば電源OFFなどの異常が発生したと判断するという風に見極めていただければよいかと思います。

Q:Wi-SUN FAN経由でセンサーデータを取得する際、何秒周期で取得可能ですか?

Wi-SUN FANの通信速度の理論値は、MAX 300Kbpsです。
これに日本の電波法による送出時間制限(80%)が入りますので、300Kbps × 20% = 60Kbpsが、実際にデータの送受信を行う最大速度となります。

60Kbit = 7,680byteですので、理論値としては7,680byte/秒のデータが受信可能です。
そのため、送信したいデータ量が7,680byte以下であれば、1秒おきのデータ通信が可能となります。

ただし、これは理論的に送信可能な最大値ですので、実際に運用する場合は、理論値の半分程度の通信速度が最大値と考えていただいた方がよいかと思います。
よって3,420byte/秒ぐらいの通信速度であれば実現可能です。

マルチホップの有無による影響について

Q:ホップなしの場合の遅延は発生しますか?

無線でデータを送信する際に、送信しようとするチャネル帯で別の無線通信が行われていると、その通信が終わるまで待ってからデータ送信を行うしくみがあるため遅延が発生する可能性はあります。ただし、数msecの単位での遅延ですので、ホップによる遅延と比較すると無視できる程度の遅延です。

Q:マルチホップした場合、遅延時間は発生しますか?

データの遅延という点では、マルチホップ段数に応じて大きくなりますが、伝送速度の低下はありません。
ホップ数と遅延時間の関係は、下記の図をご参照ください。

Wi-SUN FAN USB基板について

Q:Wi-SUN FAN USB基板の寸法、重量、消費電力は?

  • 寸法: 39 × 56.5mm
  • 重量: 8g
  • 消費電力: 受信待機時 16mA (5V), 送信時 27mA (5V)

Q:Wi-SUN FAN USB基板をシリアル接続で制御したい際の
「シリアルおよび電源供給用ピンヘッダ」と「USB/ピンヘッダ シリアル切替」の構成を教えてほしい

USB基板のマイクロUSB端末の右側の1と6の数字が両側に書かれたポートがシリアル接続用のポートとなります。
各番号のポートの入力信号は、下記の図をご参照ください。
1番のポートに5Vの電源供給と6番のポートにGNDを接続し2~5番のポートで、それぞれシリアル信号を接続してください。

※シリアル側の接続を行う場合は、USB基板上のJ2、J3、J4、J5の4つのジャンパピンを逆側に接続する必要があります。
 また、この際にはマイクロUSB側のコネクタは利用しないようご注意ください。

Q:Wi-SUN FAN USB基板の推奨外部アンテナを教えてほしい

下記のローム社HPに、本基板で採用している無線チップ(BP35C5)の推奨アンテナが公開されていますのでご参照ください。
https://fscdn.rohm.com/jp/products/databook/applinote/module/wireless/bp35c5_antennalist_an-j.pdf
なお、USB基板のアンテナコネクタはU.FLコネクタとなっていますので、これらのアンテナとの接続には、別途U.FLコネクタとの変換ケーブルが必要となります。ご注意ください。

Q:アンテナ設置の際、注意事項はありますか?

下記の資料(アンテナ設置の注意点)をご確認ください。
https://www.co-nss.co.jp/products/download/catalog/catalog-wsf_antenna.pdf

Wi-SUN FANの海外での利用について

Q:海外での電波法認証取得状況を教えてほしい

日本とアメリカは認証取得済のため使用できます。その他の国については各国の認証機関で認証取得する必要があります。